自家用電気工作物定期点検とは?

自家用電気工作物とは、「電気事業の用に供する電気工作物及び一般用電気工作物以外の電気工作物」と定義されており、具体的には、次のようなものが該当します。

(電気事業法第38条)

ビル、工場、病院、学校、建設現場等の電気設備

  • 電力会社等から600Vを超える電圧で受電して電気を使用する設備
  • 発電設備(小出力発電設備を除く)

自家用電気工作物の保安に関する規制

自家用電気工作物を設置者(所有者)は、公共の安全の確保及び環境の保全を図るために、設置者が自己責任のもとに電気の保安を確保する義務があります。

具体的には
①自家用電気工作物を経済産業省令で定める技術基準に適合するように維持すること。
(電気事業法第39条)

②自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するために保安規程を定め、国に届け出ること。また、設置者及びその従業者は、保安規程を守ること。
(電気事業法第42条)

③自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるために電気主任技術者を選任し、国に届け出ること。
(電気事業法第43条)

保安規程とは?

保安規程は、自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するために、設置者が定めるルールです。
具体的には以下の項目を規程として定める必要があります。

  • 電気工作物の工事、維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること。
  • 電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者に対する保安教育に関すること。
  • 電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための巡視・点検及び検査に関すること。
  • 電気工作物の運転又は操作に関すること。
  • 発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。
  • 災害その他非常の場合に採るべき措置に関すること。
  • 電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安についての記録に関すること。
  • その他、電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安に関し必要な事項。

電気主任技術者とは?

電気主任技術者とは、自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督ができる有資格者です。
設置者は、有資格者や経済産業省から許可を得た有資格者と同等の知識を持った者を電気主任技術者として選任する方法と電気保安法人(電気設備の保安業務を行っている法人)や電気管理技術者(個人事業主等)に保安業務を委託することが出来ます。

pagetop